【番外編追加♪】オ・ト・ナの、お仕事♪~甘いキスは蜜の味~【完結】



あと見てないのは――。

手が届かなくて開けていない、キッチン上の吊戸棚の開き戸の中。

「あそこしかないかぁ」

足場になりそうな台は見当たらないし、どうしたものかと少し悩んだ末、私は思いっきり背伸びをしてみた。

でもいくら爪先立って手を伸ばしても、身長が伸びるわけじゃなし、開き戸の取っ手には、届きそうで、どうしても届かない。

「っくっ……ううっ、どどかない」

ダメ押しでぴょんと飛び跳ねれば、取っ手に手がかすった。

「もうちょっと!」

もう一度、一歩右足を引いて弾みをつけて飛び上がる。

伸ばした手が取っ手に触れた瞬間、すかさず掴んで手前に引いた――のがいけなかった。

確かに、扉は開いた。

でも、思いの外反動の付いた私の体は、グラリと後ろに傾いでしまった。