「あれれれ……?」
パタリパタリと手が届く範囲、ほぼすべての扉を開けて探索した結果、やたらとエレガントなコーヒーカップのセットは発見したけど、お目当てのコーヒーメーカーちゃんは、とうとう見つからなかった。
見つかったのは、封が切られてないインスタント・コーヒー。
それも、ビンに入っているものじゃなく、お砂糖やミルクが初めから調合されている、使い切りタイプのスティック状のもの。
他に、お砂糖やミルクは、見当たらない。
「……」
しばし、まぶしいほど白いキッチンの天板に並べた戦利品を、茫然と見つめる。
まあ、コーヒーは、これでも良しとしよう。
無いよりはマシだ。
でも、肝心のモノが見つからない。
「ヤカン……どこ?」
もしくは、電気ポットでもいいけど。



