木目調のスライドドアを開ければ、そこには、意外としっかりした調理設備が整っていた。
奥行きは、たぶん、畳二枚分くらい。
ウナギの寝床状の通路部分を挟んで、左側壁面が全部収納になっていて、一番奥に大型の冷蔵庫。
反対側に、スタンダードなI型のシステムキッチンが設置されている。
綺麗に磨き上げられた人工大理石の白い天板には、染みひとつなく、無駄なものは、一切表に出ていない。
整然と整理された空間に、そこはかとなく漂うのは、生活感のない無機質な冷たさ。
綺麗好きというよりは、むしろ、これは。
――普段、あまり、使われていないのかな?
そんな印象を受ける。
「ええーっと、コーヒーメーカーは、どこかな? って、あれれ?」
適当に、収納されていそうな扉や引き出しを開けてみるけど、それらしきものが見つからない。



