美由紀が紹介してくれた仕事先が、昔のお隣さんの会社だった。
それも、その会社の社長さんが、大好きだったあの優しい『祐兄ちゃん』。
なにその、ものすごい偶然。
……偶然、なの?
ふとよぎった疑問に首を傾げている私をよそに、社長と父の会話は続いている。
『咲子さんの……。もちろん覚えているが、なぜ君の所に娘が?』
「実は偶然、お嬢さんが私の会社に面接に来られまして」
――偶然。
そうだよね。
ただの偶然、なんだよね?
『ああ、面接に行くと言っていたが、君の会社だったのか……』
「はい。それで、来週の月曜から夜勤で来てもらうことになったんですが……」
『夜勤、ですか?』
「はい。夕方五時から深夜二時までの夜勤です」
『……』



