「よろしくね!」
と、語尾に音符マークが付いていそうなニコニコ笑顔で声を掛けてくれたのが、高瀬幸子さん、二十七歳。
小柄なシュートカットの女性で、自営業のダンナ様と三歳の娘さんがいるのだそう。
元気印のお母さんってかんじ。
「うっす」
どちらかと言うと『ニヤニヤ』と少し粘着質な笑いを浮かべた、黒縁メガネの背の高いひょろっとした男の人は、今井雄三さん、四十五歳。
なんと、プロのカメラマンなのだとか。
初めて、カメラマンなる人種をまじかで見て、思わず感心してしまう。
芸術家肌と言われれば、そんな風に見えて来るから不思議だ。
そして、スマイリー佐藤主任と私。
これが、今日のお仕事のメンバー。
なんだけど――。
この期に及んで肝心のお仕事内容が、さっぱり分からないんですが、私。



