私に仕事を与えてくれた運命の神様は、だいぶせっかちらしい――。

面接した日にいきなり仕事だなんて、超・早業も良いところだ。

でも、遅かれ早かれ仕事をすることになるんだから、慣れるためにはちょうどいいウォーミング・アップになるかもしれない。

まあ、3、4時間だしね。

でも、どんな『お仕事』なんだろう?

案内された隣の部屋は八畳ほどの事務所になっていて、シンプルな事務用のスチールデスクが部屋の中央に四つ向かい合わせで並んでいた。

他には、コピー機や壁に並んだ書類棚。

意外と、こぢんまりしている。

「すぐに夜勤の主任の佐藤が来るから、そこに座ってて」

「はい」

面接のお客様モードから若干同僚モードに言葉が変わった不動さんに促されて、椅子に腰をおろして間もなく、その主任さんが現れた。

「おはようございまーす!」

――あれ?

元気ハツラツな挨拶とともに現れた人物に、私は見覚えがあった。