ぼくのことだけ見てなよ

ビックリしていると淳平が「兄貴には言うなよ」なんて言ってきた。

理由を聞けば、妹、咲希ちゃんはまだ美島に言ってないらしい。

聞けば、美島は咲希ちゃんを溺愛?してるとか。いわゆる、シスコンというやつだ。

そんなイメージがなかっただけに、さらに驚いてしまう。淳平には「言わない」と約束をして、食べた食器を片付けた。



あれから数日が経ったけど、美島には咲希ちゃんのことを聞けないでいた。

いつも通り、屋上で4人お弁当を食べ、わたしのおかずを少しずつわけて食べる。

テスト勉強もあれから美島が教えてくれたりして、特になんの変化もないまま中間テストの日を迎えた。

「大丈夫かな……」
「あんだけぼくが教えたんだから、大丈夫じゃなきゃ困るよ」
「あはは、そう、だよね…」

テスト用紙が配られるちょっと前、小さく零した言葉に美島が反応して、わたしは苦笑いで返すしかできなかった。

でも、大丈夫。美島が教えてくれたんだもん。学年トップの美島先生がマンツーマンで教えてくれたんだから、きっと大丈夫。