ぼくのことだけ見てなよ

キス……おでこにだけど、キス…された……。突然のことだっただけに、動揺が隠せなくて…。

バクバクする心臓を押さえて、深く深呼吸をする。それでも治まらない胸の奥。

なに、これ…。どうしよう、どうしたらいいのっ。余計、那津のところに戻れなくなったじゃないっ。

それでもなんとか気持ちを落ち着かせ、みんなの元へ戻った。那津は、ただニコリと笑ってくれて美島は頬杖を付いてわたしを見た。

「椿姫ちゃん、遅かったね?もしかして、大きいほうしてたのー?」

席に着こうとした時、松井のデリカシーのない発言にカチンときて、席に着くのをやめて松井の元へと向かった。

「なになに〜?椿姫ちゃ、いった!!なにすんだよー!!頭かち割れるじゃんか!!」
「うっさい、黙って」

松井にゲンコツを落とし睨みつけると、自分の席に着席した。
クスクス笑う美島と、口をポカンと開け驚いてる那津。

そっか、那津は美島にゲンコツ落としたところ見てないんだよね。

「な、那津。今のはさ、」
「カッコイイ…」
「へっ?」
「椿姫ちゃん!カッコイイよ!今の!!やっぱり椿姫ちゃんは、男前だね!」
「……ははっ、そりゃどーも」