ぼくのことだけ見てなよ

「まぁまぁ、かな」
「ひどいオンナだねー、まったく」
「う、うるさいっ」
「はいはい。もっとうまく教えれるように精進しますよ」

感情なんて一切こもってない言い方をされて、やっぱり言い方悪かったかな…なんて、思ったりして。

「お、なになにー?みんなして、なんの集まりー?俺も仲間に入れてっ!」
「うわ、来たよ…」
「えー、相変わらずヒドイねぇ、椿姫ちゃん!」

どうしてこう、次から次へと集まってきて最終的にはこの四人になるんだろう…。

那津はいてほしいけど、ぶっちゃけ、この二人に関してはどうでもいい。

「なになに、楓に勉強教えてもらってたんだ?楓も珍しいね、女の子に勉強教えるなんて」
「べつにいいでしょ、なんとなくだって」
「へぇ〜。なんとなく、ねぇ。ま、いいや。俺にも教えてー。あ、みんなでこのまま勉強会しようぜ!」

えぇえぇ、こうなるんじゃないかと思ってましたよ。それは那津も同じだったようで、目が合うとお互いバレないように、クスッと笑い合った。

来た先は、初日に行ったファーストフード。やだ!って言ったのに、わたしのとなりには美島。那津のとなりには、松井が座った。

「ねぇ、那津ぅ。これは、」
「及川は、ぼくが教えるって言ったでしょ」
「ぬっ……」

この席がイヤだと思ったのは、こうなると思ったから…。美島は、どっちでもいいと言ったのに対して松井が「教えてもらうなら、ゼッタイ女の子!」なんて言いやがったから。