ぼくのことだけ見てなよ

言ってみるもんだな…。なんとなくノリで言ったら、ホントに行っちゃった…。ま、いいか。那津も嬉しそうだったし。

「椿姫、行こうか?」
「あっ、うん」

人のこと考えてる場合じゃなかった…。これから、美島ん家に行くんだった…。



「お邪魔しまーす…」

実はアレ以来、美島ん家には来てなかった。と、いうのも美島から誘われることがなかったから。

「そんなビクつかなくても、大丈夫だよ」
「え?」
「だって今、誰もいないし」
「えぇっ!?」
「そこまで驚くこと?」
「いや、あー、うん、ごめっ…」

誰もいないって…。ってことは、密室に2人きり…ってことだよね!?

「その辺、座ったら?今なんか飲むもの持ってくるから」
「あ、うん。ありがと…」

言われた通り、ソファに座って待ってるとオレンジジュースを持って美島が、となりに座った。

「はい」
「……ありがとう」