傷つけられた天使



あれは私がまだ7才の頃。


お父さんは普通のサラリーマン


お母さんは専業主婦


裕福では無かったけど、私にはとても幸せな生活だった。


だけど、そんな生活もすぐ壊れた。


ある日学校から帰り、家の中に入るといつもの明るいお母さんの声がしなかった。


不思議に思い、リビングに入ると何か違和感を覚えた。


不安を抱えたまま、夫婦寝室だった部屋に入ると、両親の私物が一切無くなっていた。


私の部屋にある物は全て残っていた。


リビングに戻り、ダイニングテーブルを見ると、1通の手紙が置いてあった。


大好きなお母さんの字で『瑠璃へ』と書かれていた。


私は上手く力の入らない手で手紙を開き、読んでいった。


そこには、両親の本当の子では無いという事が記されていた。


私は絶望しかなかった。


本当の両親だと思っていた人達は赤の他人だった。


それから、私の両親だという人達が大荷物を持って来たが、仕事の関係でほとんど海外で過ごしているらしく、年に2~3回程度しか家にいない。


そんな生活ばかりで、私は愛される事を知らず、本当の両親ではないとわかってはいるのに、捨てられたという思いが強くなっていった。