それは、四限目の体育終了直後に起こった。


私がバスケで使ったボールの数を倉庫で数えていた時だった。


ガラガラガラ…ガチャン…ガチャガチャ


倉庫の鍵を閉められてしまったのは。


「え?」


トコトコとドアに近づくと


「香月さーん。イジメが無くなったとでも思ってたぁ?」


朝挨拶してくれた子の声が聞こえた。


数人の笑い声もする。


「残念だったねー。終わらないよ?あなたが消えるまでは・・・ね。」

「え?ちょっとどういう事?」

「だからー私達はあんたの事が気に食わないからいじめるっつってんの!」

「そうよ!大人しくしてればいいのに今度は現姫の瑠璃様をいじめたんでしょ!?」

「いつまで、龍玄にしがみつくんだよ!!」

「それに、宮野君と藤野君にも近づいちゃってさー。」

「ホント、マジでキモイから止めてくんない?」

「じゃ、そんなに訳で。バイバーイ。」


キャハハハハッ


また下品な笑い声をあげて去っていく彼女達。


中には「スッキリしたー」とか「いい気味だね。」とか言ってる人達がいる。


「いやいや。どんな訳だよ・・・。」


はあー


本当このすぐ平和ボケする頭どうにかしないとなぁ。


でも、ホントこういう事飽きない人っているんだな。


それにしても、どうやって出ようかな?


うーん。と考え込んでいたから後ろにいる人影に気づけなかった。