いきなりの出来事で泣くこともできず、ただただ無意識に行くあてもなく歩いていた。


でも、やっぱりたどり着いた場所は龍玄の皆と笑い合い、助け合った想い出のある龍玄の倉庫の前だった・・・。


「何でよ!

何でいきなりこうなっちゃったのよぉ!!」


誰にぶつければ良いのか分からない怒りが身体から湧き出るようだった。


「うっ…ひっく…ふっ」


皆との想い出が一気に頭の中に流れ込んで悲しみが溢れてきた。


――――……


どれくらい時間が経ったのだろうか、涙も止み気持ちも落ち着いてきた。


「もうここには来れないんだね。」


ポツリと呟くと実感が湧いてきた。


そして、二度と来るまいと誓った。