「どうしたの?奈桜。」
「れ、蓮華が姫から降ろされたって。」
「は?どうしてだ。」
「俺も聞いていたが、『姫になって気に食わない相手を見つけてはいじめてた』らしい。」
「和佐。蓮夜に連絡だ。」
「了解。」
和佐は携帯片手に屋上の隅に行った。
「これからこっちに来ます。」
「それにしても誰なんだ。新しい姫は。」
「新海 瑠璃(にいみ るり)だ。さっき、匡に確認とった。」
ガチャッ
「お待たせ。」
「何があったの? 蓮華。」
「それが急でさ…昨日和真の家から帰る途中に集合の連絡が入って、倉庫に行ったの。
そしたら、瑠璃が居て『私は今までずっとこの人にいじめられていました。助けて下さい。』って言ってたの。」
「瑠璃って子とは知り合い?」
「龍華の情報管理してた子。」
「なるほどな。」
「もう、わかんない!誰も私の事は信じてくれなかった!!」
「なんて言われたの?」
「『お前の事なんか認めなくて良かった。聞けば他の族とも関わってるらしいじゃねぇか。
そんなやつ、いつまでも置いて置くわけには行かねぇ。早く出ていけ!!』って。」
「今日はまだ龍玄に1度も会ってないね?」
「うん。」
「今日はこのまま早退した方が良いよ。」
「わかった。落ち着いたら連絡する。」
そのまま蓮夜さんを連れて屋上から去って行った。
それにしても、なんでこんな急に・・・
ねぇ、龍也・・・。
何がしたいのかわからないよ!