「…ぃ、…ぉ。おい、奈桜!起きろ!!」


誰よぉ。人の眠りを妨げるのはぁー。


ベチベチ


と、無意識に手を振り回した。


「おい!寝ぼけてねぇで起きろって!」

「う?」

「ったく。ほら、昼飯買ってきたから食べろ。」

「矢尋なんで怒ってんの?」

「本当にその癖治んねぇな。」

「癖?」

「矢尋。無意識にやってる事だから、言っても無駄よ。」

「そうだったな・・・そういえば・・・。」


はあーとため息と一緒に呟いた矢尋。


何の事かわからないから、ちゃんと説明して欲しいなー


ま、いっか。


「奈桜。久しぶりに寝たのか?」


和真がいきなり声を掛けてきた。


でも、驚いたのはその言葉だ。


「そうだけど・・・。なんでわかったの?」

「あー、カン?」

「本当?」

「嘘。本当は目の下にクマができてた。」

「嘘って・・・。あー、本当?隠してたんだけどなあ。」

「顔色も悪かったし、でも寝たからか顔色さっきより良くなった。」

「そっか。ありがとね。」


どういたしましてと言ってパンを食べ始めた和真。


リスみたいになってる。


カワイイぞ!!