「そ、うだけど。」

「久しぶりだね奈桜。詳しい事は後で話すよ。」

「やっぱり和佐なんだ。わかった。」

「なあ、君のこの机どうしたの?」

「これは「和真、それも後で話すから。」」


今は黙ってろと目で宮野君に言っている和佐。


周りを見ると、男子は転校生が美女ではなかった事はもう忘れたのか、席替えするので喜んでいた。


女子はというと、私をガン見しながら、


「何か、和佐君と親しそうじゃない?」

「もう媚び売ってんのかよ」

「いい加減キモイからやめなよー」

とコソコソ話していた。


あーあー、噂に新ネタが増えちゃったよ。


「とりあえず、座れば?」


立ったままだと目立つし、と続けようとしたら、


「うわ。あいつ喋ったよ」

「あいつの声聞きたくなーい」

「同感!!」


キャハハハハッ


その下品な笑いもいつもの様に耐えて唇も噛みしめていた。


あーあ。


和佐には知られたくなかったんだけどなぁ。


まあ、この机を見られた時点で知られるも何もないんだけどね。