隼人を忘れる事なんて出来ない


そんな事、分かりきってる。

でも、忘れようとしないと、心が壊れてしまいそうなの。

そうしたらいい??

こんなこと、誰にも相談できないよ。

麻耶にだって、これ以上心配かけたくない。

響くんにだって、気を使わせたくない。


隼人のことを忘れてしまえたら、どんなに楽だろうと

そんな事を考えてしまう自分が怖かった。


怖くて怖くて、悔しかった。





握り締めた拳、強く噛んだ唇に




心にしみる、海の味が広がった