ふたりで真っ赤になっていると、



「いいですねぇ…。」



そんな優しそうな声が聞こえてきた。


声がした方を見ると、お年寄りの夫婦らしき人が一組。


寄り添いながらもこちらをみて微笑んでいる。



私の視線に気付くと


「あら……、お邪魔してしまいましたね。帰りましょうか。お爺さん。」


「そうだな。帰ろうか。」



そんな微笑ましい会話をしながら、こちらに向かって一礼すると


「お幸せに」


なんていって帰っていった。