「帰ろう?」 「うんっ」 私たちはいつものように教室を出た。 もう生徒もまばらになってしまった廊下を他愛もない会話をしながら歩く。 昨日のドラマの話や、気になるカップル情報……。 麻耶は情報屋だから何でも知ってる。 でも、そんな麻耶でも未だに分からない人が1人だけいた。 その人は…… 「ひな……」 「………っ!!」 ……………………先輩だった。