「お待たせしましたー!
ジューシーハンバーグと
ライスになりまーす
ご注文の品は
こちらで良かったでしょうかー?」
底抜けに明るい店員さんの声で
あたしたちはテーブルの上に置いてあった
水の入ったコップやおしぼりなどをずらす
あたしの目の前に
ハンバーグとライスが置かれる
店員さんがいなくなったところで
ライスのみ結に渡す
「はい
最後の晩餐よ」
「ありがとうございます」
結は置かれていたエコ箸を握る
かなり持ち方が綺麗だ
そして結は左利きなんだ…
そんなことを思っていると
結の左手首がチラリと見えた
長袖パーカーに隠れている左手首
木目のように走る
血の滲む傷痕
無数にある瘡蓋(かさぶた)の線


