トイレには入らず

洗面所の前に立った





鏡に映る

見るに耐えない僕の顔




それを見た途端

嫌になって来た





僕は本当に

幸せ者だ




あんな綺麗な笑顔を持つ

蝶子さんに殺されることが出来る



最後の晩餐なんてイラナイ

蝶子さんのあの笑顔で

お腹がいっぱいだ




最後の晩餐は

蝶子さんの笑顔だ






殺される時頼んでみようかな

「笑ってください」って





そうしたら

悔いなく僕は死ねる―――