荷物をまとめに部屋へ入って行く兄さんを
僕は追いかけてその肩を掴んだ
『待てよ兄さん!
出て行くなんて冗談止めろよ!』
『…うるせぇんだよお前!
俺に何があったのかも知らないで
俺に文句言うんじゃねぇよ!』
手を払われ僕はその場に立ちつくした
そして兄さんの背中をジッと見つめた
…杏璃以外受け入れられていない目で
『……気味悪ぃんだよその目!
その目と別れられると思うと幸せだな!』
兄さんは荷物を背負って
家を出て行こうとする
僕は急いで靴を履いて兄さんを追いかけた
『待てよ!』
『ついて来んな!』
兄さんと追いかけっこしていると
前から帽子を深く被った人がやってきた
兄さんを見ると
その人はニヤリと笑った
そして懐から
キラリと輝く
ナイフを取り出した
「兄さんッ!危ないッ!!」
「ユ…イっ……?」
兄さんの声を最後に
僕の意識は途切れた


