僕は宿題を解くために
動かしていた手を止めた
そしてノートの上に
シャーペンを置いた
『何を言い出すんだ兄さん
僕は自分のためにバイトをしているんじゃない
兄さんと同じにしないでくれないか』
『はぁ?
良い子ぶるなよユイ
お前のことは全てお見通しなんだよ
俺が知らないとでも思ったか?
俺に通じないとでも思ったか?
大間違いだユイ
俺はお前のことなら
何でもわかるんだよ…
お前この間
雑貨屋に行っていただろ?
どーせ彼女にでも
プレゼントするんだろ?』
『違う!
確かに雑貨屋には行った
だけど彼女になんて贈る物じゃない
僕に彼女なんて存在しない
雑貨屋で買ったのは
杏璃にあげるものだ
杏璃最近元気ないから
元気づけようとしたんだ
決して自分のためにバイトしているんじゃない
母さんは杏璃のためにお金なんて使わない
杏璃の入院費も治療費も
生活費も全部
僕がバイトしているんだ!』
初めてかもしれない
兄さんに僕が声を荒げたのは


