ある時兄さんが
何故か怒りながら帰ってきた
『…兄さん?
何かあった?』
『ったく…ジュンの奴
秘密をチョコにバラしやがって
ふざけんじゃねぇぞ…アイツ…』
ジュン・チョコ
その人たちには会ったことないけど
兄さんのバイト先の子だとは知っていた
『あーあ
何で俺だけこんな人生なんだよ
金もねぇし貧乏だし
母さんや杏璃はあんなだし
そうだユイ
お前確かバイトしていたよな?
その今月のバイト代
俺にくれないか?』
『…無理だよ
何言っているんだよ』
『ハッ
不幸なお兄様に
弟は厳しいんだな
どーせお前
その貯めた金
全部自分用に使っているんだろ?
杏璃の治療費とかは
母さんが出しているんだろうし
ユイが出すわけないもんな
さすがに母さんもそれはするだろ
生活費にも
杏璃の治療費にも費やせない金なんて
俺のために使われた方が嬉しいだろ?』


