それから中学を卒業するまで
放課後は毎日欠かさず杏璃のお見舞いに行った
幼い杏璃は今ほど健康じゃなくて
発作を起こして会えないこともあった
僕は毎日
その他にも家事をこなした
母さんはやっぱり布団に入ったままだし
兄さんは中学でサッカー部にはいって
毎日帰ってくるのは夜遅く
家事なんて手伝ってくれる気配すらなかったから
僕は年齢をごまかし
アルバイトをするようになった
この目のせいで最初は気味悪がられたり
面接を受ける前に不合格を受けたりしたけど
受かったバイト先では何を言われても頑張った
少しだけどバイト代もたまり
半分を生活費・半分を杏璃への入院費へ費やした
自分のことよりも僕は
まず相手を大事だと思っていたから
体の弱い母さんだけど
母さんがいなくちゃ僕は生きていないから
行方不明の父さんだけど
父さんがいなくちゃ僕は生きていないから
兄さんのことは
ただただ毎日
羨ましさだけ感じていた
僕もあんな風に
思い切り友達とはしゃいでみたかった


