後ろを振り返ると、黒い服を着た男が 同じような小走りで私を追ってくるのが分かった。 「すみません!」 ゴンっと肩を人にぶつけながらも、逃げるように走る。 上がる息を抑えながら、また後ろを振り返ると、男は距離を縮めてきていた。 全速力で人混みを走って、適当なところで曲がる。 今度はくねくねと道を進む。 「……振り切った?」