「君、集中すると周り見えなくなるタイプ?」
「あ…えっと。…ハイ」
「ダンス、好きなの?」
「いえ…そんな。私なんて」
「いつも見てるっしょ? オレらのこと」

バ、バレてる(°∇°;)!!
完全にバレてるし!
どうしよう…(-_-;)。

ドキン。ドキン。
胸が跳ねる。
なに? この感じ…。

ドッキン。ドッキン。
なんだろ? この感じ

ドッキン。ドッキン。
逃げたい…。

ドッキン。ドッキン。
今すぐここから…逃げ出したい。

私はペコンと一つ頭を下げ、バッグを持ちダッシュで走り出した。

「オレら、『Moon Light』ってダンスユニット。いつでも見に来てな。隠れないでいいんだぞぉ! 自信もちなよ、センスあるから」


ウソ…。センス??


私は、『Moon Light』という言葉を何度も何度も頭で繰り返し、月に追いかけられながら、ひたすら夜の町を走り続けた。

彼と、彼と話すことができるなんて♪