病院から出て、草が少し焼けている道を2人で歩いている。

「これであの子の問題も解決したし、マスターに報告しに行かなきゃ」

「マスターって誰?」

「空操禁書をつくった人だよ」

重要だと思う情報を普通に教えてくれた。いいんだろうか。でも、解放の本について知るチャンスだ!

「璃兎ちゃんは何の本を持ってるの?」

「解明の本だよ。私はこの本を司る者で、どんな謎も解けるんだよ。でも、他の空操禁書が関わっていたり、特殊な魔法がかけられてる場合、解くのに時間がかかるんだ」

本を司る者……もしかして、解放の本を持っていたあの子も……

「私はそろそろ戻らなくちゃ。あと、忘れ物」

璃兎が投げた物をキャッチする。白いハンカチと木の棒だ。

「空間の本からもらった移動石使えば戻れたよね……」

璃兎の投げた石は私の足元に落ちる。石はピカッと光って周りが見えなくなった。


目を開けるといつの間にかもとの場所に戻っている。

「さてと、これからどうしようかな」

のどが渇いたので飲み物でも買いに行こう。

真遊ちゃんに出会って、こんな風に生きているって幸せだなと思うようになった。