璃兎は鍵のついた本をカバンから取り出す。大きな宝石の付いた鍵で鍵を開けた。開けられた本は発光し始めた。

「Read a riddle」

そう言った瞬間、私たちは光に包まれた。


謎解きの本を司るものが合言葉を言ったことで、エレベーターの中でありえないことが起こった。


「いつになったら着くの?」

エレベーターは動いているけど、いつまでたっても止まらない。何階に行くんだろうとボタンを見ると、何も書かれていないボタンが光っていた。

「なにこれ……」

この階に何をしに行くんだろう。それに、エレベーターの中が少し焦げ臭い。あのときを思い出す。気分が悪くなって座り込んでいたとき、エレベーターが止まりドアが開く。
気分転換しようと思い、私はエレベーターから出た。

「ここどこ……?」

病院ではない、岩だらけの場所になっていた。霧で向こうは見えない。ここはどこなのか、エレベーターに乗っていた人に聞いてみる。私が質問し、振り返った人の顔は見たことのある人だった。

「零癒……?」

「真遊!?どうしてここに……」