商店街の曲道のところに来たとき突然、花火らしきものが商店街に来た。誰だよ、こんな季節に。しかも危ないしと思った。
でも、あれは打ち上げられたのではない。花火にしては動きがおかしい。上に上がるんじゃなくて、落ちてきたみたいな……形も……

爆弾そっくりだ!

そう思った瞬間、爆弾らしきものが電線に当たった。その直後、爆発した。

さっきまで通っていた道が燃えている。さっきすれ違った男の人が、助けてくれと叫ぶ。
呆然と立ち尽くしていると、周りの人たちは逃げていることに気付く。向こうはまだ燃えていない。みんなが逃げている方向へついていこうと思ったが、すぐにそこにも爆弾が落とされた。

逃げ道が……なくなった……

冬なのに、凄く熱い……無いのは分かっているが水を探した。右を見ると、まだ燃えていない道があった。なんだ、あるじゃん。何が逃げ道がなくなっただよ……右に曲がり、ただひたすら走った。

「さすがにここまでは来ないでしょ」

もう大丈夫だと思い、座り込む。川があったので、きれいかはわからない水を飲もうとした。その時に見えた川の対岸は、商店街と同じ地獄だった。

「なんで、あそこまで……」

ここも危ない。そう思ってさっきの道を左に曲がろうとしたが、燃えている。引き返せない。これ以上は川があって進めない。川は深くて、泳げない私が入れば溺れてしまう。

「なんで……今まで平和だったのに……」

さっきまで平和に暮らしてたのに、私たちが死ぬのに理由はあるの?意味なく死ぬの?
空を見上げると、半透明で大きな本が浮かんでいた。そこには、男の人が映し出されていた。

「どうだ!俺の発明は!」

なんで、笑ってるの……私たちは実験のために殺されるの……?本に映し出された人は、自分の過去を語り始める……

この人は昔、私たちと同じ学校に通っていたらしい。ダイアモンドの点数が低く、それが原因でいじめられていた。そして、6年前スピネルというロボットを開発したけど、いじめっ子に奪われ、手に入れるはずだった賞や好きだった人も奪われた。もちろん自分が開発したと言ったけれども、裁判に負けて自分が批判された。

そして、いじめっ子や、裁判に負けた後嘘つき呼ばわりした人たちに復讐するため、爆弾を落とした……

また、ダイアモンドだ……これのせいで、関係の無い人も死んだ。結局私はダイアモンドを無くす事が出来ずに死ぬらしい。このことが問題となって、ダイアモンドは無くなるかもしれない。でも、こんな事件が起きないと、間違っているって気が付かないの?こうなる前に、無くしていれば……

煙を吸い込んでしまう。もう、生きることは諦めた。半透明な本は、男の人が警察に捕まえられるところを映し出す。その後、女の子が現れた。

「また助けられなかった……ごめんなさい」

女の子は、こうなることを知っていたのだろうか。でも、どうでもいい。

ここで、私の意識は途切れている。