――――数日後




俺はあれから一言も霊子と口を聞いていない。




…向こうは何か言いたげにしているが。




代わりに毎日真由美と出掛けている。




だが出掛けると必ず真由美は「財布を忘れた」と言い、高いブランド物のバッグや靴、さらには現金までも要求してくる。




「直也ぁ〜、お金ちょうだい?」




また、真由美からお金を要求された。




脳裏に霊子の言葉がよぎる。




『男からお金巻き上げてるのも見たことある。』




ははっ、まさかそんなわけ…。




俺は真由美にお金をわたしながら思った。




――真由美がニヤッと笑ったのにも気付かずに…