●side霊子●




AM9:00ピッタリに私は起きた。




昨日直也にかってもらった新しいベッドから出てリビングに行く。




『あれ?直也?』




まだ寝てるのかな。と思い直也の部屋に行く。




だがベッドの上には新しいシワがあるだけで私が求めていた人ではなかった。




『あ、あれ?直也?どこに行ったの?』




リビングのソファーの上で縮こまりガタガタ震える。




あの時の記憶が鮮明に蘇る。




派手な音を立てて割れる皿、怒鳴り散らすあの声、その人の足元には赤黒い血だまり…




『ヤダ、ゴメンナサイ、ユルシテ…』




血に染まった包丁を持ち、狂った笑顔を浮かばせてゆっくり歩みながら私に言う…




「真由美はあの女みたいなこと、しないよな?」