『新入生の方は、昇降口の入口にあるクラス表を見てから昇降口に入ってくださいー』


と声をかけている同じ制服を着た人がいた。


『クラス表か…、見に行こっか』


『う、うん……』

心做しか元気の無い汐音。

まあ、わかるよ。その気持ち。

クラス、離れるかもしれないんだもんね。


8クラスにわかれるんだから、同じクラスになれたらもう奇跡のような出来事だ。



『ひ、陽菜と離れたらどうしよ……』


『だーいじょうぶ!

たとえ離れても、汐音ならすぐ友達出来るよ!』


『…で、でもぉ……』


不安そうな汐音。

『大丈夫!絶対に同じクラスだから。

ね?だから安心して見に行こ?』


私がそう言うと、こくりと頷き私の後をとことこ着いてきた汐音。



そして、1組からクラス表を見ていく。


6クラスまで見たけどまだ私と汐音の名前はなかった。



そして、7組に差し掛かった時…


『あっ、あった私の名前』


7組のクラス表欄に、浜村陽菜と私の名前が書かれていた。


そして、どんどん7組の下の方を見ると


『ね、ねえ!汐音……』


『な、なに、、?』


『ほ、ほらこれみて…!』


7組の1番最後の所に汐音の名前が書いてあったのだ。


『え!?』


『同じクラスだよ!!やったね、汐音!』

この時、2人してまた泣いて喜んだっけ。


これから1年ずっといられるって分かって。


ーーーそして、その後すぐ汐音は真綾と親しくなったのだ。



事のきっかけは、私が熱を出して学校を休んだ日。

その日、とある授業でペア学習を行ったらしく、私が学校を休んだから汐音は組む相手がいなかったそう。


その時に、一人でいた真綾に声をかけたと後日汐音の口から教えてもらった。