‐時間:20:53 場所:学校内4階

俺らはついに、4階に来た。ガランとしていて、人がいる気配がしない。俺とレッドは、1番手前の空いた教室にいる。端に座り、仲間を待つついでに軽く手当てをしていた。

「うわー。ビーストーめっちゃ血出てるー。すごいねー。大丈夫?」

「痛っ……。お前は心配してくれてるのか?それとも飲みたいのか?」

「んー……。どっちもだねー。なに?飲ませてくれんの?」

レッドは目をギラつかせた。そんな訳無いだろ。と、俺はレッドの肩を押した。レッドはそのまま後ろに倒れた。

「ビーストひどーい。セクハラーw。」

「死んどけてめぇ♪」

そんな会話をしていると、リッサが到着した。

「……ここでなにしてるの?……ビーストは、無事だったようね。」

「あのー……。お2人とも大丈夫ですか?」

リッサと一緒にみかちゃんが来ていた。リッサの背中から顔をのぞかせている。

「あ、みかちゃーん。元気してたー?」

「は……はいっ。」

みかちゃんは少し怯えていた。男の人が苦手な彼女にとってこいつと俺は、ただの怖い人でしかない。

「おいレッド、いじめんなよ。」

「いじめてないよー。挨拶しただけー。」

完全にレッドはみかちゃんのことをからかっている。

「……あ、それよりみかちゃん。ジョー君のこと手当てしてやってよ。ジョー君色々あってボロボロだから。」

レッドが俺のことを背中から押した。

「うわっ……いいって……たいしたことは……。」

反論するとみかちゃんが、

「ビーストさんっ。……手当て……受けてください。このまま進むのは無茶ですっ。これからもっと強い敵に出会うかもしれないですし……。」

やらなくていい。と俺は言おうとしたが、リッサの一言でその言葉はかき消された。

「いいから手当てを受けなさいっ!」

少しキツめな声でそう言い、俺の右腕を掴んだ。

「痛って……!なんだよ……リッサまでか!?」

「ほら!痛いなら素直に言いなさいよ!これから敵も、もっと強くなる。戦力外は連れて行きませんからね!」

「ほらほらー。女子2人から心配されてるんだからー。素直に手当て受けなよー。」

レッドがからかうように言った。俺は心の中で、後で覚えとけよ。と、レッドに言った。