一ノ瀬 って名前の私はもちろん出席番号一番。いつも自己紹介の時に嫌になる。

「はい。一ノ瀬智香です。剣道部に入ろうと思っています。これから一年間よろしくお願いします。」

パチパチパチ


「剣道部希望なんですか!?ぜひ入部して下さい!僕 剣道部の顧問なんです。」

満面の笑で言ってくる先生。

「は、はい…。」


次々と自己紹介が終わっていった。


「よし。じゃあ今日はこれで終わりです。さようなら。」

「「さようなら」」


さ、帰ろっか。


門のとこまで行くと、見覚えのある顔がいた。

「拓馬…!」

ちっさいときから幼馴染みの西条拓馬(さいじょうたくま)隣にある第二男子中学高等学校に入学していた。

「よぉ!智香!ちょーど俺のとこも終わったから一緒に帰ろーぜ!どーせ家も隣だしよ!」

「う、うん…!」

拓馬と並んで歩いてると、 「うわぁ、あの人イケメン」「かっこいい〜」などすごく注目をあびる。