君へのキモチ

「私…山本君のこと、吹っ切れてるのかも」


一番最初に口を開いた美玲ちゃんは自分でも驚いているんだけどと言った。


「ほ、本当…?」
「よく、わかんないんだけどね」


美玲ちゃんはまた真剣な表情になると、言葉を選ぶように話し出した。


「名前聞いてもね、そんなに胸が痛まないんだ」

「ふっきれてるんじゃん?それって」


優菜ちゃんは美玲ちゃんの頭にポンッと手を置くと、にっこりと笑った。


それにこたえるように、美玲ちゃんも笑顔をうかべた。


いつもの居心地の良い雰囲気。私たちらしい空気に戻った気がした。



「よしっ!今日はとことん、芽瑠ののろけ聞いてやるぞー!」

「私も聞きたいなー!」


楽しそうに笑う二人に、思わず後ずさる。


あ、あれっ…さっきの和やかな空気はどこへ…?


「私っ、ちょ、ちょっとトイレに~…」


その瞬間パッと後ろを向いて、逃走を図ろうとした………んだけど。


「待たんかーい!」

「逃げちゃダメだよ~?」


「いっ、いやだぁぁああ!!」



———この後二人に根掘り葉掘り聞かれたことは、言うまでもない……