お姫様と王子様

「何か探してるの?」



不思議そうに言ってきた優樹を見て、急いで立ち上がった



「あぁ!ごめんごめん」



「いや、いいけど」



絵本の棚に視線を向ける優樹



私もそれを見る



「私ね、小さい頃からずっと持ってる大切な絵本があるのさ。でも、その絵本誰も知らないって言うし、どこの図書館にも置いてないの」



黙って聞いている優樹をチラッと見上げる



「優樹知らないかな?『王子様』っていう絵本なんだけど」