お姫様と王子様

行きどころのない私の勇気



「そんなこと言わずにい~」



ふにゃっと人懐っこそうな笑顔で



塩崎が続ける



「そんな近くにいるのに一緒に食べないって気になるのー。机くっつけるだけでいいから、ね?」



そうだそうだとブンブン縦に首を振る



所沢くんはしばらく考えた後



ゆっくりと机を私達の方に押してきた



やった!!



塩崎を見るとニコニコしている



みやこも優しい眼差しで所沢くんを見ている



私は嬉しくて、体がむず痒くなった