お姫様と王子様

「所沢くんは弁当だ!」



ナイス!塩崎!!



心の中でガッツポーズをした



「あ、まあ・・・。俺の母さんはまめだから」



“俺”だって



“母さん”だって



所沢くんの一言一言が新鮮でにやける



塩崎が作った流れに乗って私も話しかける



「あの、一緒に食べない?」



恐る恐る聞くと



所沢くんはフッと目を逸らした



「いや、いいよ。3人で食べて」



うっと息が詰まる



初めて話しかけたのに断られてしまった