… …トンッ
....ど、どういう状況?
壁とあおくんに挟まれているあたし。
あおくんは、逃させないかのように壁に手を付いている。
「ねぇ」
「は、はいっ!」
突然声を掛けられ、目を逸らしながらも答えるあたし
「なんで目、合わせてくれないの」
うっ……
「ほ、ほらなんか…その…」
……クイッ
残っていた片方の手で顎を持ち上げられる。
ドキッ
あおくんから目が離せなかった。
茶色がかった切れ長の目
少しふわっとしてるミルクティー色の猫毛
すっと通った鼻筋
顔が整いすぎて、ホントに誰もが虜になる。
「俺の事、幼なじみ以前に男だって知ってる?」
も、もちろん…!
あおくんが女装している姿を思い浮かべる。
ププッ
なんか笑えてきた。
「何笑ってんの?」
「い、いやっ!そ、そそそんな!」
「まぁ、いいや。これから1年間よろしく」
そう言ってあたしの唇を奪った。
チュッ
怪しげな音をたてて
......