教室に入ると、もう来ていた陸くんに声を掛けた。
「おはよ、陸くん」
とあたしが笑って言えば、陸くんは振り返ってあたしの顔を真っ直ぐ見て
「おはよ、咲良」
って、優しい口調で微笑みながら言ってくれる。
「あっ、そうそう」
陸くんは思い出したように言うと、自分の席の後ろをバンバンと叩いた。
「ここ、
咲良の席だから」
「えっ??」
改めて黒板の座席表を見ると、確かに陸くんが叩いた座席の場所に、あたしの名前が書かれていた。
「あ……………
ありがとう、陸くん」
あたしがそうお礼を言うと、陸くんの頬がポッと赤くなった。
「……べ、別にっ」


