気のせいだとも思ったが、 その顔があまりにもかっこよくて、 恐らくみんなは見たことがないであろう 彼の笑顔をもう一度見たくて、 彼の方に目を向けるが 彼はもう笑ってないどころか、 こっちも見ずに いつも通りイヤホンをして、 歩き始めていた。 やはり気のせいだったのだろう。 そう考え直して、 あの瞬間の彼の笑顔を思い出しながら 私もみんなに合わせて歩き出した。