窓際の山河くんの隣は。


「それじゃ、僕はこれで」

さっきの関係者がぞろぞろとどこかに帰っていき、私と山河くんの二人っきりになった。


「嘘……信じられない。なんでここに?」

「久しぶり、凛子」


ドキッ。


久しぶりだ、この感じ。
この、急に心臓が跳ね上がる感じ。


ああ、懐かしいな。

高校の頃を思い出す。


初めて、凛子なんて呼ばれた。

今まで名字でしか呼ばれたことがなかったのに。

そんなに急に凛子なんて言うから……


「かなり顔赤いけど?」

「う、うるさいばか!」


ニヤニヤと笑う山河くんを叩いた。


信じられない。
まさか、こんなところで会えるなんて思ってなかった。


『楽しみにしてろよ』
って、そういうことだったんだね。