「お待たせしました!」
私がぜえぜえ言いながら、到着すると、さっきの電話の関係者が、
「待ってたよ。おーい、ヤマカワさん」
「……え?」
耳を疑った。
ヤマカワ……?
いや、まさかそんな。
山河くんって、今こっちにいないし、たしかA県に行ったはずだし。
山河なんて名前珍しくもないし、きっと同じ名前の人だ。
と、期待させないように自分に言い聞かせていると……
「うそ……」
前からやってきた人は、正真正銘、あの山河歩くんだった。
「や、山河くん……!」
私は驚きでただただ目を見開くことしかできなかった。

