山河くんからの手紙をわくわくしながら、読んでいると、ある言葉が引っ掛かった。
「『もうすぐだな。楽しみにしてろよ。』……?どういうこと?」
楽しみにしてろ、って何だろう。
「何を楽しみにするの?」
私は、うーんと頭をひねりながらじっと手紙を見つめた。
プルルルル……
「わっ吃驚した!」
いきなり鳴った電話に吃驚しながら、もしかしたら山河くんかと思ったけど、
「なんだ」
山河くんではなく、絵描きの方の仕事関係の人からだった。
「もしもし?」
電話に出てみると、今度開催される展覧会の関係者が来ているから、挨拶しにこないか、という要件だった。
そこには、私もほんの少しだけ、全然目立たないけど自分の絵を展示させて貰えている。
「挨拶とか急だなあ……」
休日に面倒くさいなと思いながらも、また何かのチャンスにつながるかもしれないと思い、急いで着替え支度をした。

