窓際の山河くんの隣は。


──────...



「こら凛子ー!もう!仕事が休みだからっていつまで寝てんの!早く起きなさい!」

「ん、わかってるよ……もお……」


眠い目をこすり、大きく伸びをした。

休日ぐらいゆっくりさせてほしいもんだよ。


「ほら、早く起きなさい!」

「わかってるわかってるから……」

「ほら、いつものあの子から手紙届いてるわよ!」

「ええ?!」


私はお母さんのその一言を聞いて飛び上がり、一気に目が覚めた。


『山河歩より』


高校を卒業し、バラバラになった私たちはお互いの近況報告をするために、手紙を送り合っていた。

その文通は、就職した今でも続いていた。


私は結局某芸術大学に行き、その大学を出てから、絵描きになった。

まあ、絵描きと言ってもまだまだ全然有名でもないし売れてもないけど。

それだけじゃやっていけないから、副業もしているし、そっちの方が安定して稼げているのも事実だった。

だけど、夢にまた一歩近づいていると思うと嬉しかったし、何より山河君が待ってるから。