家に戻ると、母さんがテーブルに伏せていた。
そして、『大好きな歩へ』
という、手紙が母さんの近くに置いてあった。
全てを悟った俺は、その手紙をギュッと握りしめ、泣き崩れた。
全部、全部俺のせいだ。
俺があんなことを言わなければ。
俺がもっと強い男だったら。
自分を殺してやりたくなった。
なんて弱い人間なのだろう。
その時は、母さんからの手紙は怖くて読めなかった。
ただただ、ひたすらに涙を流すだけだった。
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「歩くん、今日からよろしくね」
母さんのお姉さんである裕子さんと旦那さんと一緒に住むことになった。
裕子さんは子供が産めない体質らしく、俺を息子のように大切に育ててくれたけれど、どこか俺はむず痒さを覚えていた。

