ある日、俺は母さんにひどいことを言ってしまった。
俺が、朝、中学校に行こうとした時だった。
「歩……ごめんなさい。お母さんもう疲れちゃった。良い環境で……素敵な家庭であなたを育てられなくてごめんなさい」
また始まった。
俺はそう思うとイライラし始めた。
もう、こんなことを聞くのもうんざりだった。
「お母さん、歩のために何にもしてあげられなくて、ごめんね。お母さんね――――」
「うっせえんだよ!」
大きな声で怒鳴りつけ、母さんを睨んだ。
そんな俺に吃驚した母さんは、またごめんなさい、ごめんなさいと言って小さくなって泣いていた。
こんなつもりじゃ、なかったのに。

