私たちの間に無言の空気が流れる。
耳をすませば鳥の鳴き声や、波の音が聞こえた。
すごく気持ちのいい素敵な場所だ。
改めてそう思った。
確かに、嫌なことがあってもここに来たら全部忘れられそうな気がした。
「多分、俺のこと嫌いになるよ」
さっきまで黙っていた山河くんがボソッと呟いた。
「ううん、嫌いになんてならないよ。むしろ、私が嫌われちゃったんじゃないかって、思った」
「あ、それは……」
「ううん、いいの。山河くんの言うとおりだなって思うし。そりゃちょっとショックだったけど」
ごめん、と小さく呟く彼に私は首を振った。
「俺が、中学2年の時だったんだ」
山河くんは、海をみながら昔のことを話してくれた。

