窓際の山河くんの隣は。


私たちの間に無言の空気が流れる。
耳をすませば鳥の鳴き声や、波の音が聞こえた。

すごく気持ちのいい素敵な場所だ。

改めてそう思った。

確かに、嫌なことがあってもここに来たら全部忘れられそうな気がした。


「多分、俺のこと嫌いになるよ」


さっきまで黙っていた山河くんがボソッと呟いた。


「ううん、嫌いになんてならないよ。むしろ、私が嫌われちゃったんじゃないかって、思った」

「あ、それは……」

「ううん、いいの。山河くんの言うとおりだなって思うし。そりゃちょっとショックだったけど」



ごめん、と小さく呟く彼に私は首を振った。


「俺が、中学2年の時だったんだ」


山河くんは、海をみながら昔のことを話してくれた。