窓際の山河くんの隣は。


「最悪だ……」

流れ落ちる涙。
拭いても拭いても止まることは無かった。


「ばかみたい」


情けない。
山河くんなら、私のことわかってくれると思ってた。


「っ……!!」


夜ごはんを作って喜んでくれて。
行かないでなんて、子供みたいに私の腕を掴んで。

気まずくなったなと思ったら私に声をかけて、手料理が食べたいなんか言って。
絵をプレゼントしたら喜んでサインが欲しいなんか言って。


自分だけが舞い上がって、自惚れていただけだったんだ。


「好きだったのに……っ」


少しずつ気付いていた気持ちがあったのに。

ちょっとでも期待していた私がばかだったんだ。
私だけ、こんな……


ただただ、ショックだった。